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◇27・《 江戸時代のハードボイルド小説(1) 》

ハードボイルド作家の時代小説


北方謙三 
杖下に死す
文藝春秋
2003年10月30日

★★★☆☆


「作家」


 本書の作者北方謙三は、ハードボイルド小説の担い手として名前を知られている方です。本書も北方流時代小説というか、ハードボイルド時代小説といった作品になっています。普通の時代小説を読みなれている方には、少し読みにくいかもしれませんが、一度読んだら病みつき。次々と読みたくなります。


「あらすじ」

 江戸から大坂に出てきた光武利之は、大坂町奉行矢部定謙の元に訪れた。浪人と自称する利之だったが、彼の父親は元勘定奉行村垣。意図することはなくても隠密の役目を果たしていたのだった。
 大坂に住むことになった利之は、大塩平八郎の嫡子、大塩格之助や町奉行所与力内山彦次郎と親密になっていく。しかし、利之が来る前から大坂では騒乱の火種が燻り、いつ火の手が上がってもおかしくない状態だったのだ。


「感想・解説」

 幕府の考えと庶民のことを考えた大塩。決して相容れることのない2つの考えが衝突した大塩平八郎の乱。本書は、その救いのない乱の詳細を描きながらも、主人公に乱とは関係のない人物を持ってくることで、物語としても楽しむことができました。何冊か読んでいる大塩物でも本書が一番面白く読むことができました。また、最近続編が出版されたようで、そちらも是非読んでみたくなりました。

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